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概要

本シンポジウムは、地球環境変動観測ミッション(GCOM)を構成する2機の衛星、2012年5月に打上げた水循環変動観測衛星「しずく」(GCOM-W)および2017年12月に打上げた気候変動観測衛星「しきさい」(GCOM-C)の両者揃った観測データの提供一周年を機に開催するものです。

GCOMの目的である、気候変動研究や実利用機関における利用の成果について、各分野の専門家や利用者を交えて、今後のデータ利用や将来ミッションに関する展望について議論します。多くの皆様のご参加をお待ちしております。

(開催報告書 PDF書類 - 410 KB)

プログラム

 

ご挨拶

13:30-13:35
開会の挨拶
  • 今井良一(JAXA理事)
13:35-13:55
来賓挨拶
  • 中里学(内閣府 宇宙開発戦略推進事務局参事官)
  • 藤吉尚之(文部科学省 宇宙開発利用課長)
  • 岩間浩(農林水産省 大臣官房参事官)
  • 冨山新一(海上保安庁 海洋情報部環境調査課長)

特別講演

13:55-14:25
気象予報士が見る気象衛星とGCOM衛星

台風の発達具合や黄砂の流れ、流氷の動きや火山の噴煙に至るまで、地球のあらゆる今の様子を届けてくれる。さらには気候変動や地球温暖化の将来予測にも大事な役割を担う。地球の様々な表情を届けてくれる気象衛星とGCOM衛星。その役割や将来の希望を気象予報士の目線からお伝えします。

  • 気象予報士・キャスター 井田寛子
14:25-14:40
GCOMの現状と複数衛星観測の時代

地球環境変動観測ミッション(Global Change Observation Mission : GCOM)は、電波センサ(マイクロ波放射計)を搭載する「しずく」と、光学センサ(中分解能広域光学イメージャ)を搭載する「しきさい」の2つの衛星から構成されます。2012年に打ち上げた「しずく」と2017年に打ち上げた「しきさい」は、揃って地球環境変動の連続観測を継続しています。本講演では、「しずく」と「しきさい」の現状と世界的な流れである複数衛星観測の現状について講演します。

  • 田中一広(JAXA GCOM プロジェクトチーム プロジェクトマネージャ)

第1部 実利用の成果と今後の展望

14:40-14:55
気象庁におけるGCOMデータ利用

地球環境変動観測ミッション( Global Change Observation Mission: GCOM)による地球観測データは、気象庁の業務のために利用されている。水循環変動観測衛星「しずく」(GCOM-W)のマイクロ波放射計2(AMSR2)の観測データは、数値天気予報や海面水温・海氷解析で利用され、気候変動観測衛星GCOM-Cの多波長光学放射計(SGLI)の観測データは、黄砂・エアロゾル解析予測や火山監視等での利用を目指して開発を進めている。本講演では、特に数値天気予報での利用を中心に紹介する。

  • 計盛正博(気象庁予報部数値予報課 数値予報班長)
14:55-15:10
青森県におけるGCOM-Cデータの活用事例

水産業が盛んな青森県では、様々な場面で水温などの海洋環境情報を必要とします。当研究所では、自動観測ブイの観測情報などを一括提供するシステム「青森県海況気象情報総合提供システム(海ナビ@あおもり)」を開発・運用し漁業者に情報提供しています。本日は、海ナビに新たに追加したJAXAの最新衛星GCOM-C(しきさい)の水温データについて、システムの紹介とともに、水産現場における活用事例について講演します。

  • 高坂祐樹(青森県産業技術センター水産総合研究所 漁場環境部長)
15:10-16:10
パネルディスカッション「実利用の成果と今後の展望」

コーディネーター:

  • 松浦直人(さくらインターネット株式会社 フェロー)

パネリスト:

  • 池田龍起(農林水産省大臣官房政策課食料安全保障室 食料安全保障専門官)
  • 計盛正博(気象庁予報部数値予報課 数値予報班長)
  • 佐川玄輝(株式会社ウェザーニューズ氷海気象チーム リーダー)
  • 藤原 謙(ウミトロン株式会社 代表取締役)
  • 田中一広(JAXA GCOM プロジェクトチーム プロジェクトマネージャ)
16:10-16:25
休憩

第2部 科学の成果と今後の展望

16:25-16:40
衛星観測がもたらす極域の環境変化情報と社会への影響

北極圏では温暖化の影響が顕著に見られ、北極海の海氷減少やグリーンランド氷床融解など雪氷圏の変動とともに極域海洋や生態系への影響も危惧されている。一方で、北極海での船舶航行など産業利用の関心も増加している。環境変化とともに、社会の関心が高まる北極域での観測要請は強くなっている。本発表では、GCOM-WやGCOM-Cなど複数の衛星がもたらす極域監視の有効性と今後取り組むべき観測強化について、最新の研究動向をもとに紹介する。

  • 榎本浩之(情報・システム研究機構国立極地研究所 副所長)
16:40-16:55
温暖化予測研究からみた「しきさい」「しずく」への期待

気候モデルに生態系などの物質循環コンポーネントを結合したものは地球システムモデル(ESM)と呼ばれ、これによりCO₂などの温室効果ガスの排出量を与えた際の将来気候変化を予測することが可能になる。本講演ではESMの構造・効用を紹介した上で、「しきさい」「しずく」などの衛星データがESMの評価、改良、不確実性低減にどのように役立つかを説明し、これらのデータの継続提供に対する期待を述べる。

  • 立入 郁(海洋研究開発機構 地球環境部門 環境変動予測研究センター グループリーダー)
16:55-17:55
パネルディスカッション「科学の成果と今後の展望」

コーディネーター:

  • 中島映至(JAXA 地球観測研究センター 参与)

パネリスト:

  • 石坂丞二(名古屋大学宇宙地球環境研究所 副所長)
  • 榎本浩之(情報・システム研究機構国立極地研究所 副所長)
  • 江淵直人(北海道大学低温科学研究所 教授)
  • 立入 郁(海洋研究開発機構 地球環境部門 環境変動予測研究センター グループリーダー)
  • 本多嘉明(千葉大学環境リモートセンシング研究センター 准教授)

閉会の挨拶

17:55-18:00
閉会の挨拶
  • 舘和夫(JAXA理事補佐)


*プログラムは、予告なく変更される場合があります

*開始・終了時刻は当日のセッションの進行具合により変更になることがございます。

参加お申し込み

シンポジウムは入場無料です。

事前登録制となりますので下の「参加申し込み」ボタンからご登録ください。
定員(300名)になり次第、募集は締め切らせていただきます。

参加登録後のキャンセル、登録内容の変更は運営事務局までe-mailにてご連絡ください。

お申し込みは終了いたしました。

個人情報について

なお、応募時にご記入いただきました個人情報につきましては、(株)プライムインターナショナルにて管理し、シンポジウム実施の目的のみに使用します。 法令などにより開示を求められた場合を除き、個人情報をご本人の同意を得ることなく業務に関与する者以外の第三者に開示することはありません。当該個人情報の収集に関するお問合せについては、下記までお願いいたします。

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アクセス

御茶ノ水ソラシティ2F ソラシティホール

〒101-0062 東京都千代田区神田駿河台 4-6 御茶ノ水ソラシティ

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