研究部概要

熱帯医学マラリア研究部では、マラリア学を中心とする熱帯医学の研究成果をもって、グローバルヘルスに貢献することを所掌する。 以下の2つの柱の研究を行う。 

  1. マラリアを中心とする熱帯病、新興・再興感染症などの国際的感染症の制御に関する研究 
  2. 開発途上国を中心とする地域の健康格差の是正を目標とした国際医療協力研究

これらの研究テーマを遂行するために、下記の3つの旗を立てて、それぞれの基盤・臨床・疫学研究を展開している。具体的には:

  1. 1国際的感染症の疾病メカニズムの解明に関する研究
    1. aマラリアのワクチン開発研究
    2. bマラリアを中心とする寄生虫症の病態形成機構解明のための基盤的研究
    3. c 開発途上国の水系感染症、食品媒介感染症に関する基盤研究 
  2. 2開発途上国を中心とする疾病の蔓延を防止するための社会技術開発研究
    1. aマラリアを中心とする寄生虫症の国際的制圧戦略に関する疫学研究
    2. b開発途上国における水系感染症、食品媒介感染症の制圧研究
    3. c国際保健医療協力プロジェクトの実施・評価に関する研究
  3. 3わが国の国際的感染症の防疫に関する研究 
    1. a海外旅行者の健康管理及び疾病予防に関する研究
    2. bマラリアを中心とする輸入寄生虫症の感染制御に関する研究
    3. c寄生虫症の新しい診断・治療法の開発に関する研究

新着情報

4月25日は「世界マラリアデー」(World Malaria Day)です。2030年までの世界のマラリア排除(elimination)を目指して、様々なイベントが世界中で同時に開催されています。本年度も、NCGM病院アトリウムで、世界のマラリア流行状況や当該研究室のマラリア対策に関わる国際協力/研究内容を、ポスターにして掲示しました。
中谷比呂樹NCGMグローバルヘルス人材戦略センター長(中央)と狩野繁之部長(左)
また、今年は「鐘馗様」を画した墨絵作品(狩野繁之/筆)も展示しました。鐘馗様は、唐の皇帝玄宗がマラリアにかかった時、玄宗の夢に現れて病を治したことより、厄除けのiconとして端午の節句などでも飾られます。

世界エイズ・結核・マラリア対策基金(グローバルファンド)のピーター・サンズ事務局長(写真前列中央)が、4月20日~21日にかけて日本を訪問しました。超党派の議員からなるグローバルファンド日本委員会の議員タスクフォース及び官民の有識者によるアドバイザリーボードの合同会合での意見交換を行いました。
来日中の諸会合での主要メッセージ詳細はこちらから。

狩野繁之部長の調整により、NCGMはInstitut Pasteur NetworkとInstitut Pasteur du LaosとのMOUの延長に合意し、令和4(2022)年4月21日にNCGM國土典宏理事長が署名をしました。パスツール研究所ネットワークとNCGMは、互いの研究機関としての長所を再確認することで、感染症やその他関連する疾患の予防や治療、流行対策に資する共同研究の世界展開を目指します。
(写真)(前列右から)ミリアム・バラタン在日フランス大使館科学技術担当官、國土NCGM理事長、在日フランス大使館ディディエ・マルティ=ドシュ科学技術参事官(後列右から)針田企画戦略局長、池田国際医療協力局長、狩野部長、石坂研究所副所長、市川国際医療協力局医師(JICAラオス専門家)詳しくはこちらから。

高橋(松本)エミリー研究員は、平成26(2014)年4月に当研究部の研究員として着任以来、フィリピンやラオスのマラリア流行対策にかかる社会科学研究で成果を上げてきましたが、令和4(2022)年4月1日付で、聖路加国際大学公衆衛生大学院健康・行動科学分野講師に異動になりました。当研究室では、引き続き客員研究員として、JAXAとの共同研究を進めます。

「Global Health Award」は「グローバル健康・医療戦略2020」の趣旨に合致する顕著な貢献を行った職員を表彰し、以てセンターのグローバルヘルスへの取り組みをさらに推進するために、令和3(2021)年11月に設立されました。狩野繁之部長の研究功績「アジアのNCGM臨床研究拠点(タイ・マヒドン大学/ラオス国立パスツール研究所)における国際共同研究開発」が、第1回の受賞対象となりました。
受賞式の報告はこちらから。

令和3(2021)年2月11日に、小林賢一ラオス日本国全権大使が、ラオス国立パスツール研究所の当研究部寄生虫ラボを視察しました。
(右から)石上NCGM室長、小林大使、ブレイIPL所長、ダルーニIPL副所長

NCGM國土理事長が大会長を務める「第6回国際臨床医学会学術集会」が、令和3(2021)年12月11日に開催されました。狩野部長は事務局長を務めました。
(写真)(前列右から)武見敬三参議院議員、國土典宏理事長、(後列右から)北潔長崎大TMGH研究科長、狩野繁之部長、針田哲企画戦略局長
詳細はこちらから。

4月25日は「世界マラリアデー」(World Malaria Day)です。マラリア排除をめざして、様々なイベントが世界中で同時に開催されています。4月23-25日に、NCGM病院アトリウムで、当該研究室のマラリア対策に関わる国際協力や研究内容を、分かりやすくポスターにして掲示しました。また今年は「マラリア de 書」と題した、マラリアや蚊をモチーフとした作品(狩野繁之/書)も展示しました。

2021年3月24日に、狩野繁之部長は、NCGM國土理事長より永年勤続表彰されました(2018年4月1日に遡って勤続20年)。記念品の銀杯が下賜されました。

2020年8月20日に、竹若敬三在ラオス日本国全権大使と足立 大使館医務官が、ラオス国立パスツール研究所の当研究部寄生虫ラボを視察しました。
(右から)竹若大使、ブレイIPL所長、石上NCGM室長、足立医務官

石上盛敏 室長は、平成16年4月に当研究部の流動研究員として着任以来、22年に上級研究員、そして26年7月からは5年間、ラオス国立パスツール研究所(ラオス—日本寄生虫研究室:SATREPSプロジェクト)のJICA長期専門家を務めました。SATREPSプロジェクトの研究成果をリードし、ラオス若手研究者の人材養成における成果も認められ、このたび室長に採用されました。

6月29日、30日の両日、「ぶ~ん蚊祭—もっと知ろう!蚊の世界」というイベント(実行委員長:当研究部 一盛和世 客員研究員)を、NCGMも後援して日本科学未来館で開催しました。日本初の「蚊学入門」イベントとして、生きた蚊やボウフラの観察コーナー、蚊の文化イベント(浮世絵、絵画、書の展示、うた、落語などのパーフォーマンス)、専門家による媒介感染症連続講義、殺虫剤関連会社の商品展示/歴史コーナーなど、たくさんの子供連れの来場者にも楽しんで学習してもらえ、延べ3,000人余りに訪れていただけました。

当研究部 スチューデントリサーチャー・Vincent Jeanne Perpetueが、筑波大学連携大学院人間総合科学研究科一貫性博士課程を修了し(指導教官:狩野繁之/筑波大学(併任)教授)、5月31日付けで「博士(医学)」の学位を取得しました。4年間の博士課程では、母国ハイチでのマラリア疫学研究を中心に成果を挙げました.引き続き、当研究部の特任研究員を務めます。

4月25日は「世界マラリアデー」(World Malaria Day)です。マラリア流行国の人びとのことを思って、様々なイベントが世界中で同時に開催されています。NCGM病院アトリウムで、当該研究室のマラリア対策に関わる国際協力や研究内容を、分かりやすくポスターにして掲示しました(写真)。

見逃した方は、研究所当研究部(B棟3階)の廊下に引き続き展示してありますので、お立ち寄りください。

サンリオとの協働で、キティーチャンネルでもYoutube配信を行っています(当研究部HPにも動画バナーを張り付けました)。是非ご覧下さい。

夕食会では、日本料理を頂きながら、5年間のプロジェクトの成果報告とお礼を引原大使に申し上げ、大使からはねぎらいの言葉と今後の活動への激励を頂いた。特に本プロジェクトにおけるラオス国立パスツール研究所(IPL)と協働した人材育成にかかる成果には、同席したポンメーク元保健大臣、ブンコン保健大臣からは祝着の言葉も頂けた。本プロジェクトは4月末で無事終了となった。

(写真)(前列右から)引原大使、ブンコン保健大臣/IPL理事長、石上NCGM研究員、ポンメーク元保健大臣、ボアシー元CMPE所長、米山JICAラオス事務所長、(後列右から)ポールIPL所長、長岡JICA調整員

狩野繁之研究所 熱帯医学・マラリア研究部部長が一般財団法人 貝原守一医学振興財団(選考委員会:九州大学医学部寄生虫学講座同門会)から「第2回 宮崎一郎賞」を受賞しました。「ラオスにおける包括的マラリア対策研究」が評価されました。

(写真)狩野繁之部長(右)と多田功選考委員長(左)

H.E. Ms. Awa Marie Coll Seck, Minister of State to the President, Republic of SenegalとDr. Lauri Garrett, Senior Fellow for Global Health, Council on Foreign Relations, USAが、NCGMを訪問し、当該研究部を見学しました。コール・セック氏は、2004〜2011までRoll Back Malaria Partnershipの理事・代表を務め、狩野部長ともWHOの会議等で旧知の仲。ローリー・ギャレット氏は、1996年に「Coming Plague」(映画「アウトブレイク」の原作)を著してピューリーッツア賞を受賞。狩野部長は1997年に米国CDCに留学中、ギャレット氏の講演を聞く機会があり、親しくツーショット写真や著書にサインをいただいており、それを21年ぶりに披露することが出来ました。当研究部を訪問いただく機会が両氏に得られたことが、大変光栄で喜びです。

(写真)狩野部長(左)、ギャレット氏(左から2番目)、コール・セック大臣(右から2番目)、駒木研究員(右)

石上盛敏研究所 熱帯医学・マラリア研究部上級研究員が、公益財団法人大山健康財団から「第1回 竹内勤記念 国際賞」を受賞しました。NCGMにおける石上研究員の永年の国際共同研究活動、特に、ラオスSATREPSプロジェクトでの5年間の研究業績が評価されました。

(写真)石上盛敏上級研究員(右)、故竹内勤先生令夫人(中央)と神谷茂大山健康財団理事長(左)

熱帯医学・マラリア研究部 狩野繁之部長は、20年以上にわたり在外大使館等に派遣される外務省医務官に対するマラリアの知識および対処方法などの実践的な研修を行ってきました。この研修を通した在外公館職員の健康管理への多大な貢献に対し、外務省から狩野繁之部長に、森本康敬 ・大臣官房会計課福利厚生室長および仲本光一・共済組合診療所長名で、2月14日に感謝状が授与されました。

11月16日に、パリで開催された「パスツール研究所国際ネットワーク感染症シンポジウム」で、石上盛敏熱帯医学・マラリア研究部上級研究員が日本人として初めて「ロベール デシェン賞」を受賞しました。ラオスSATREPSプロジェクト での研究業績および人材育成が評価されました。

9月20日に、熱帯医学・マラリア研究部 狩野繁之部長が、タイ王立マヒドン大学から名誉博士号(熱帯医学)を授与されました。伝達式では、シリントン王女から直接に学位記を頂くことができました。狩野部長の同大学との永年の研究協力関係と日本の熱帯医学における指導的な立場が評価されました。

熱帯医学・マラリア研究部の狩野繁之部長が、平成30年7月14日に那覇で開催された「第29回日本臨床寄生虫学会総会」で、学会賞を増田剛太理事長より受賞しました。学会賞は、臨床寄生虫学における基礎・臨床・対策研究等において顕著な成果を挙げ、その貢献が著しいと認められる者に贈られる賞です。永年にわたるマラリアの診断・治療に係る臨床研究での業績が認められての受賞となりました。